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日本経済新聞に当社アグリ事業が記事掲載されました。

<日本経済新聞に当社アグリ事業の記事が掲載されました。>

企業向け輸送のアート梱包運輸(⻑野県東御市)は事業の多角化に向けて農業に進出
した。すでにリンゴ栽培を始めており、今後も専門⼈材の確保や栽培品種の拡⼤に取
り組む。トラック運転⼿の⾼齢化が進むなか、運転業務以外の雇⽤の受け皿としても
活⽤する。⾼齢化でリンゴ栽培をやめる農家も増えており、特産品の⽣産を受け継ぐ
ことで地域貢献につなげる。
同社は⾃動⾞部品や電⼦部品などのトラック輸送を⼿掛けるが、新規事業としてリン
ゴ栽培を開始。⻑野県⽴科町で約2ヘクタールの畑を借り、「ふじ」や「津軽」、⻑
野県の特産品である「シナノスイート」「シナノゴールド」といった品種を育成して
いる。
現在は実家がリンゴ農園で、農業に関する知識がある社員1⼈がメインの仕事として
栽培に取り組む。収穫初年度となった2022年はJAの指導も受けながら、剪定(せん
てい)から収穫までを⾃社でこなし、摘花などの繁忙期は本社から応援⼈員を出し
た。
当初は他の作物の栽培も検討したが、⽴科地域のリンゴは全国的に知名度があること
から収益性が⾼いと判断した。収穫したリンゴは農協向けに販売したほか、道の駅で
消費者にも直接販売した。初年度の売上⾼は200万円程度だったが、今後8〜10年程
度をかけて販売を拡⼤して収益源の⼀つに育てたい考えだ。

アート梱包運輸は⾃動⾞部品などの輸送を⼿掛ける
23年度は新たに⽴科町の2つの畑で栽培を始める。専門的な知識を持つ⼈材を増やす
ために、農業⼤学卒の新⼊社員も採⽤した。繁忙期はパートを雇うことも検討する。
今後は「シナノドルチェ」など栽培品種も増やしていく。
農業への参⼊は収益だけを目的にしているわけではない。運転⼿を務める社員の⾼齢
化も⾒据え、運転⼿を引退した後の働く場を提供する狙いもある。⻑距離運転は体⼒
が必要で、⾝体機能が衰えると安全上のリスクも⾼まる。仕事の選択肢を増やして雇
⽤を維持したい考えだ。
さらに、企業のイメージアップにもつながると期待する。22年度は収穫したリンゴ
の⼀部を⻑野県東御市の保育園に寄贈した。リンゴ畑は後継者不⾜に悩む農家から借
りており、特産品の⽣産を受け継ぐ役割も果たせるとみる。

2月8日版ならびに電子版にて

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